オーテピア高知図書館では現在、パネル展「ようこそ!貴重資料の世界へ」を開催中です。
当館は、江戸時代から近現代にかけての古文書や掛け軸・絵画・工芸品など、多岐にわたる高知県ゆかりの資料を「貴重資料」として収蔵しています。
その種類・数は博物館にも匹敵します。
なぜ、当館がこのように様々な歴史的な資料を収蔵していると思いますか?
このことを説明するために、オーテピア高知図書館の設立と資料収集の経緯をみていきましょう。
オーテピア高知図書館は、高知県立図書館(以下、県立図書館とする)と高知市立市民図書館(以下、市民図書館とする)が共同運営する図書館です。
県立図書館は、当初、明治12(1879)年に高知書籍館(しょじゃくかん)の名称で開設され、その後、同21(1888)年に高知図書館となり、大正5(1916)年に今の名称になりました。
同館は戦前から多くの資料を収集・保存していましたが、それらの資料は昭和20(1945)年7月の高知空襲ですべてを焼失してしまいました。
そして終戦直後から、改めて資料の収集を行い、その資料を現在も保存しています。
一方、市民図書館は、前身である高知市議会図書館が昭和22(1947)年に開設されたことに始まります。
議会図書館は、設置要綱に市民の文化施設としての利用を謳っていたことから、議員だけでなく一般市民にも公開され、読書講演会も開催していました。
やがて市民の利用が多くなってきたことや、建物が手狭になってきたので、同24(1949)年9月に市民図書館としてオープンしました。
市民図書館は、開設当初から歴史的な資料の保存に積極的で、古文書をはじめ掛け軸や絵画、浮世絵、工芸品等、様々な種類の資料を受け入れてきました。
その後、平成30(2018)年7月にオーテピア高知図書館が発足し、これまで両館が所蔵してきた資料を「貴重資料」と称するようになりました。
今回の展示では、この貴重資料の中から代表的・特徴的なものを選び、歴史資料・美術工芸・図書類・写真の4つの分類をパネルで展示しています。
さらに高知県内の名所や名物・銘菓・土佐の酒を示した地図も今回の展示の見どころの一つで、これには当館で保存している明治から昭和にかけての絵葉書やラベルを地図で示しています。
まさに博物館にも匹敵する資料の豊富さ!
当時の風景を描いた絵葉書、ちょっとレトロな銘菓やお酒のラベル、よさこい祭りや龍馬像の除幕式の光景を写した写真などは、ひと昔前の高知にタイムスリップした気分にさせてくれます。
このように終戦直後から、県立図書館・市民図書館が博物館の代わりとなって郷土の貴重な資料を収集・保存してきたことにより、それらが今日まで失われず伝わってきました。
オーテピア高知図書館が多岐にわたる様々な資料を収蔵しているのは、以上のような経緯があったからです。
高知の歴史を伝える様々な資料、そのごく一部ではありますが、貴重資料の世界をお楽しみください。
パネル展示の詳細はこちら
https://otepia.kochi.jp/library/event.cgi?id=20210720104901ddtw2b
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